第7回「柔軟体は学習体!」
からだの柔らかい子は長く集中でき、硬い子は飽きっぽいことをご存知ですか?
長年子どもたちを指導していると、柔軟が得意な子と不得意な子で成績に差があることがわかってきます。
不思議なことですが、成績が高くない子は硬めで、成績が高い子は柔らかめなのです。

第6回でも酸素の供給量が大切であることをお話しましたが、からだの柔軟性も関係しているようです。
では、いきなり柔軟なからだになれといっても無理な話ですので、学習をする前にストレッチを取り入れるようにしてみてください。
くび回し、肩回し、腰回し、前屈、後屈など、3分程度の軽いストレッチをしてから勉強を始めます。
学習前の軽いストレッチによって大脳への血流が増しますので、以前よりも長く学習を継続することが可能となります。
要するに飽きにくくなるということです。

からだが硬いという生徒に、効果を話すことなくストレッチをさせてから勉強をしてもらいました。
その生徒の感想は、集中して長く勉強することができたというのです。
すぐに体感できるストレッチの効果は絶大です。
幼い頃からからだの柔軟性をつけておくことで、子どもは学習しやすいからだを手に入れていることになります。
脳への血流を増やすからだにしていくことで、同時に学習しやすいからだになっていくことを知っておきましょう。

頭をよくするには勉強をしているだけではなく、勉強しやすいからだにしておくことが大切なのです。
ただ闇雲に「勉強しなさい!」という親の決まり文句が、どれほど子どもにとって腹立たしいものかわかってきたでしょうか。
子どもたちは勉強ができるようになりたいのですが、勉強するからだになっていないことも影響しているのです。
「うちの子、長い時間勉強ができないのよ!」と、お思いの方はお子さんにストレッチをさせてみてください。
前屈やブリッジをやらせれば硬いか柔らかいかがすぐに分かります。
柔らかければ「勉強できるからだになっている」とほめてやってください。

硬ければ「柔軟体操をしてから勉強してみなさい」とアドバイスしてあげましょう。
「勉強しなさい!」よりもずっと子どもはやる気を出してくると思いますよ。
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